パパのオーボエ日記

「オーボエ吹きになれるかなぁ!」

備忘録 2001年



【本:2001年5月中旬】
 オーボエというのがどんなものか、リードってどうして音が出るのか知りたくてたまらなくなった!
 三条の十字屋に行って、茂木大輔の「うまくなろう! オーボエ」という中高生向きの本を買ってきた。
 店頭にあった一番安いオーボエはsonoraというメーカーの旧型が特価で29万円であった。
 その茂木氏の本を読んで、マリゴ、リグータ、ロレーがオーボエの三大メーカであることを知り、インターネットの検索エンジンで調べ始めた。


【リード:2001年5月下旬】
 茂木氏の本に、中高の吹奏楽部の新入生は、最初リードだけでピーピー練習すればいいと書いてあったので、十字屋で一番安かったクランポンのオーボエ用リードを買ってきて吹く練習を始めたのであるが、なかなか音が出ない。出てもいろんなピッチになって、いったいどうなっているのかさっぱり分からなかった。
 そこで、何か管があれば共振周波数が決定されて安定するのかと思い、プラスチックの水道管にリードの付け口を作って吹いてみるが、全く効果が無かった。
 水道管の実験を音楽教室などで子供達が言いふらしたので結構かっこわるかった。
 このリード、あんまり音程が定まらないのでこんどは3千3百円のを買ってきたら、少し重いが安定して音程が出せて気分良く吹けた。(unchiであった)


【入門用オーボエ】
 会社の近くにユリ楽器という管楽器専門店を見つけたので行ってみるが、金管楽器やサックス、クラリネットが主で、オーボエはヨーゼフが一本あっただけで、話しを聞くとクラムポンやヤマハの入門機が取り寄せで33万くらいとか。
 茂木氏の本にオーボエは一本いっぽん音が違うので経験者に選んでもらえと書いてあるが30万も出して入門機の取り寄せでハズレだとたまらないと思った。


【中古】
 オーボエは音が楽しみなので、茂木氏の本にあるように入門機のより、いい楽器の中古を探そうと考えた。予算は、入門機の新品と同じくらいの30万前半である。 (※本当は15万程が予算であったが、それでは入門機の中古の中でも安いものしか買えないのが分かったので …… 無理矢理予算を捻出した)
 インターネットで中古オーボエを求めて検索してみるが有名店は40〜50万くらいであった。そうこうしているとTHE中古楽器 tc-HORNZという店を発見し、なんとマリゴのMarigaux oboe 29Bis/910♯NB16004 定価¥760,000- が \280,000-で売られていた。いったいなんでこんなに安いんだとHPを眺めているうちに SOLD OUT になった。
 次にMarigaux oboe 28/901 ♯NB25007 定価¥690,000- が\290,000-で出たので注文を出すが注文殺到で後れをとってしまった。
 それ以後、 tc-HORNZのHPの改訂が行われないので、一度、問い合わせのメールを入れたが入荷していないとのことであった。
 大阪のドルチェという楽器店の中古ページにマリゴ28/901が調整中、価格未定とあったので問い合わせてみたところ、すでに先客がいて次点となったが、価格は40万とのことで予算オーバーであった。


【とうとうMy オーボエ:6月14日】
 東京出張の前に、もう一度tc-HORNZに問い合わせをいれるとMarigaux oboe 28/901 # NB 21xxx を \340,000- を今日店頭に出すところなので「商談中にしましょうか」とのことであった。前の2本にくらべてちょっと高い感があったが、ゆるせるというか、予算の限界の値段だった。
 見た目がきれいな楽器だったので、どうせ吹いても音は出ないだろうから試奏はせずに、店頭で即決して購入した。
 ハズレかもしれないが、取り寄せで入門機を買ってもハズレる確率はそう変わらないだろうと考えた。
 ちなみに、前のオーナーは、学生時代に学校の楽器を使っていて、就職してこのマリゴーを買ったが仕事が忙しくて練習しなくなり置いてあったそうだ。

 以後、tc-HORNZのHPにはマリゴーの中古はでていない。 私のようにHPにでる前に買われているのだろうか?  今では、美品のマリゴーが安く買えて大変幸運だと思っている。(後日談 01/10/07)


【初めての吹奏】
15日に帰宅した夜、始めて吹いてみた、音は出たが……。


【暗中模索の練習・リード】
 前の人の使っていたリードでは、なんとか音が出るのだが葦笛にラッパを付けたようなへんな音がしたし、十字屋で買ったウンチは重くてまともに鳴りらなかった。
 そごでユリ楽器にリードを買いに行った。GALAX/ロイヤル・グリーンというのが有り購入する。オーボエ教室の事をいろいろ聞いて良さそうに思った。が、最後に「うちの教室は楽器買ってくれた人のためのサービスなんだけど」と言われて躊躇してしまった。ロイヤルは、音は出たがすごく変な音がした。
 そこで、いろいろ使ってみようと、多種あるリードの説明がちゃんと書いてあったJDRから通販する事にした。
 JDR(えんじ)、JDRA(青灰色)、JDRD(緑色白テープ)、JDRF(うぐいす色)、JDRK(赤色)、JDRY(紺色)を試したが、ちょっとクラリネットのような音だがJDR(えんじ)が吹きやすかったので、これで練習することにした。
 ※尚、リードの名誉のために言っておくが、もちろん、当然、どう考えても私の吹き方が悪いのだ!


【エチュード】
 エチュードは何がいいかと探しだした。HINKEが有名なようだがパラパラ見てみるとけっこう最初から難しそうだったのでパスして、日本語の説明がある梅原美男氏著「オーボー教則本」購入してぼちぼち始めるが、結局何をやっているのか分からなくなった。早く、先生を見つけなければ!


【先生】
 オーボエの先生を、ママが子供の音楽教室で知り合った市民オケの方に探して頂くようにお願いしてくれた。
 その後、十字屋で、教室はやっていないが先生を紹介してもらえることがわかったが、市民オケの方にお願いしているので結果を待つことにした。
 お願いしていた方の(息子さんの?)バイオリンの先生が滋賀県におられる元京響首席オーボエの駒○○先生を紹介してくださるが、大津ではなかなか通う時間がとれそうもない。それで、さらに市民オケのオーボエのメンバーの方々にも聞いて頂いたら、なんと皆が駒○○先生を推薦されたので、おそれ多くも7月9日(月)のお昼にお電話をしたところ、レッスンを快く引き受けて下さり7月15日(日)の午後3時に先生のお宅に伺うことになった。


【7月15日】
 先生のお宅まで1時間足らずで到着。
 先ず、楽器を調べていただいた。上管と下管ジョイント部の遊びがないとかでコルクを少し削っていただきネジを何ヶ所か調整していただいた。また、C−C♯トリルキーのピッチがおかしいとかで、これはコルクを少し厚く貼って開きの調整が必要とのことで、後日、実際に使う頃には楽器店で調整してもらわなければならないとのことであっが、それ以外は大した問題点もないみたいで安心した。
 レッスンは、まず、唇の形を教えていただいた。最初は、フッと息を吹く感じで教えていただいたがうまくいかず、最終的には、唇を吸い込みむ感じで行くことになった。
 続いて、お腹を引いてフォルテ、膨らませてピアノ……と息の量の調整方法を、口を閉じて開いてリードへの唇の圧力の調整具合、フォルテで吹いて口をだんだん閉じていって音が消えるまで鳴らすのをやってのち、その複合でf〜pの練習、その逆でp〜fへの練習をした。
 梅原先生の教本を少し鳴らし、タンギングや音の終わらし方を教わって、次回は3番ということになった。
 リードに関しては、どうも使いやすいJDR(えんじ)が私の息の量にくらべてひ弱なようで、リードを貸していただいた。
 あれやこれやで、なんと3時から5時半過ぎまでレッスンして頂き、次のレッスンを3週間後に決めた。


【7月16日〜8月3日】
 最初の1週間は、もぐもぐと息、タンギングの練習を中心にした。
 次の1週間は、あまり練習時間がとれなかったのと、リードの調子が悪く……というか、体調が悪くあまり充実した練習が出来なかった。
 最後の1週間は、エチュードを中心に練習した。

 この間に使ったリードであるが、先生にお借りしたリードは、先生宅では緊張していたせいか感じなかったのだが、家で吹くと重く15分も練習すると口がつかれて練習にならない。
 今まで使っていたJDR(えんじ)が壊れてきたので、新しく3本買うが、ピッチを合わすのに開きを調整すると音が抜けなくなってしまい、最初うまく使えなかった。それでも使い続けると、だんだん良くなっていった。
 なかなか、うまくリードがあってくれないので、ショートスクレープで自作の練習を始める。1本目は何とか音が出たが、2本目は全くでなかった。


【8月4日】
 今日は、2回目のレッスン日である。
 リードの話しをいろいろして頂いた。先生は、ロングスクレープを使われていて、その利点を教えていただいた。
 自分で、試しに作ったのを見ていただくが、空気漏れがしていて修正しても使い物にならないとのことであった。最初にケーンをもう少しチューブの奥に入れておく必要があるようだ。
 尚、マンドレルを熱してケーンの根本のカーブを付ける必要はないとのこと。そして、休ませずに一気に作って問題ないようだ。
 リードだけで、針金又は糸のあたりをくわえてべーと鳴らしたときの音がCになっていて、オーボエに付けたときの中のCの音が素直に出るのがいいとのことだ。

 レッスンは、中のDでモグモグから始めるが、顔を固定して下あごだけ動かすように指示される。
 フォルテ→ピアノ、ピアノ→フォルテの練習をする。続いて、ビブラートに向けて、フォルテ→ピアノ→フォルテの繰り返しを練習をし、テンポ60で1回、2回、3回、4回までの連続の練習をするように指示された。

 練習曲を始めるが、リードがうまくなってくれなので、新しく先生のロングスクレープのをお借りすると、なんと、今まで苦労していたピッチが楽に吹けるようになった。練習曲3は、あれだけやったのに音がひっくり返ったりして、うまく吹けなかった。(後で思うと、やはり先生のリードが私の口には重かったようだ)
 先生がいっしょに吹いてくださっるのだが、自分の音が聞こえずに、吹くのが難しかった。

 ブレスの仕方を教わる。ブレスの位置で、吐いて吸うばかりでなく、吐くだけのところを作ったりして、息の吸いすぎの調整をするよう計算するといいと教えた頂いた。
 次の練習曲4がまさに、そのための曲である。

 3週間後に次回の練習をお約束して、2時から4時半、まであっと言う間のレッスンであった。

 レッスンで、あまりエチュードを見てもらっていないような気がしたが、よく考えたらエチュードを見てもらうレベルまで来ていないように思う。今やることは、アンブシュアをちゃんと作って長く吹いていられるようにするということが先決のようだ。そして、音楽を練習を始める基礎となる、ピッチ調整にリードの開きをコントロールするためのモグモグ、呼吸法(p〜f〜pやビブラートへの練習)、タンギング、音の終わらせ方、を教えていただいているのだ。
 そうそう、この日、一ついいことがあった。先生が私のマリゴーでリードの調整をして下さった時、すごいいい音のするときがあった! やっと、私のマリゴーの未来が見えたようで嬉しかった。あの音を目標に吹き方の練習とリード作りに励もうと思った。


【8月5日〜8月25日】
 先生にお借りしたリードは、ピッチは楽であるが、やはり家で吹くと重い。しかし、次回の先生のレッスンまで使える限りこのリードで練習しようと決める、が……8日の練習でドジって壊してしまった。とにかく次のレッスンまで、できるだけ重いリードで練習することにする。
 リード作りは失敗の連続である。プッペ作り、グロタンのチューブならマンドレルで加熱しなくても割れることなくケーンをチューブに付けることができるようになった。しかし、クロッファーでは必ず根本が割れてくる。こちらは、加熱が必要なのだろうか?
 削りが難しい。特に先生の特殊なロングスクレープをまねようとしているのでよけいでよけい難しい。
 グロタン47+グロタンBMで、先生式のロングスクレープは、少し開きが狭くなるが抜けが良くてピッチも良さそうだ。 クロッファー47+グロタンBMでは、ビッチが低いが音色がいい感じだ。こちらは、ケンーンやチューブの長さの組み合わせをいろいろ考えなければいけないようだ。

 この間の練習は、練習曲を吹き続けることに終始した。
 平日は、1日の練習時間が多くとれず、全く練習できない日もあった。おまけに、海水浴でまるまる5日練習できなかったのも辛いところがあった。
 しかし、初期の目的の唇、お腹の背筋の強化にはなったようだが……先生のところに行くのが憂鬱である。


【8月26日】
 3回目のレッスンである。
 先生のところへ行って、リードを選んでいると、早速、吹き方に変な癖がついているのを指摘された。 どうも、きれいに発音出来ないと思っていたら、音を出してから口を動かしてリードの開きを調整していたようである。 最初から、出す音の口の形をするように練習する。
 加えて、再度ダンギンギの練習をして頂いた。 アクセントと付けてtuttとやっていたのをtuuu〜っとのばすようにして、いらない音が入らないように指導していただいた。 何事も、自然な感じで……である!

 練習曲の5番を吹きながらいろいろ教わった。
 そして、音程をリードの開きを調整してから息の量を決めるという根本的な間違いをしていたのが分かった。 音程は、息の量で決めるのであって、リードの開きは、微調整に使うのみだとか。目から鱗が落ちた感じがした。
 そこで、1オクターブの練習。リードの開きを同じにして。ゆるい息(お腹を前に出して調整)で低い音を吹いて、続いて、 オクターブキーにさわり、息の量を増やし(お腹を引っ込めて調整)て音程を調整する。 トローンボーンのように、お腹の出し具合での調整でピッチを決めるようにして練習していくといいようだ。
 次に、低い音を鳴らしてクレッセントしてオクターブキーを押す練習をした。(合唱の時の高い音を出すきっかけ作りと同じである)
 それと、どうも強く吹く練習をしすぎて、息を強く出しすぎているようである。これからは、音程、音量に合わせて、うまくコントロールする必要がある。
 息の量は、お腹の突き出し方で調整する方法をマスターすると良いと教わった。(勘所がわかると、それ程する必要はないのだそうだが)
 以前教わった、お腹を出して息を弛め、お腹を引いて息をつよくする練習がもっと必要だ。この練習方法を、お腹で息をコントロールするのと勘違いしていた。お腹は出す圧力を決めるためだけに使い、息を出すのはお腹の後ろの筋肉である。(合唱の時に使やつと同じだ)
 アンブッシュアーは、だいぶ唇が強くなったようだ。 唇の形を悪い姿勢で無理して作るより、背筋を伸ばして、胸を腰より前に出し、胸を上げて姿勢を良くし、あごを引いて軟口蓋を上げると、少しの努力であごのところが締まって自然に口の形が良くなるように思った。首を前に出す悪い姿勢だと、唇に力を入れてもできない。

 次の練習曲のために、いろいろ教わった。
 ブレスで、吸って、ひと吹き、吐いて、ひと吹き の練習をすると良いと教わった。
 次の練習曲で、左Fを使うようになるが、それよりもフォークFが使えるように練習するように教わった。その方が、音色が柔らかで運指が楽なことが多いからだそうだ。
 尚、フォークFで同時にEsキーも押すように言われた。確かに、この方が、音の抜けはよいようだ。 自分の楽器では、Esなしは柔らかくて(ぼけた感じ?)ピッチちょっと低めで、Esを付けるとちょっと明るめでピッチがちょっと高くなる。

 これからは、練習曲の前に、音階練習をするように言われた。練習曲6,7で使う、F-dore、と...の練習をする。 その時、低い音から始めずに、出しやすい中音からやっていいとのことであった。中音から上に上がってCまで行って下がっていくようにとのことである。


【8月27日〜】
 26日のレッスンを受けて、やっとオーボエの練習が始まったような気がする。 今までは、ただ、音を出す練習をしていただけであった。 楽器をかまえる姿勢を良くして(これって、合唱と同じである)、口形とリードの押さえ方、 お腹の出し方をタイミングとする息の圧力?スピード?のコントロールの練習を積んで、いい音で吹けるようにならなければ!
 それより、運指が難い。音と指がつながるのは何時のことだろうか。ヒンケは最初からもっと難しそうなので梅原先生のテキストで正解だったようなきがする。 しかし、この曲数の多いエチュードが終わるのは何年先やら…である。

 リード作りであるが、JDRブランドのグロタン用のマンドレルがクロッファーでは使えないので、JDRより「リーガー クロッファータイプ用」というのを購入するが2〜3mm長さが足らない。が、まあ、このぐらいならチューブの先が曲がることもなかろう。
 糸巻きであるが、前回、根本がすべて割れてしまった、クロッファー(47mm D12)とグロタンBMのケーンとの組み合わせであるが、全長を74mmで糸を巻くと気密も問題なく割れもなく作ることが出来た。(75mmだと気密が駄目であった)
 グロタン(47mm)とグロタンBMの方は、全長73mmだと、時々気密が悪いのができる。72mmだと、割れもなく気密も大丈夫のようだ。
 クロッファーは丸いツヤのあるいい音がする。グロタンは少ししょぼい感じであるが、うまくリードが削れて、うまく吹けると、こちらの音色の方が好きなような気がする。
 リードの先を薄く削るのに続けて4本失敗した。リードナイフがなまっているとgigaさんの掲示板で教えていただいた。ナイフを研いで先端を削ると欠けることなく薄く削れた。


【9月23日】
 合唱団の演奏会があり、暇がとれなかったので、久々のレッスンである。
 当日の朝まで必死で削って、重いけれど何とか使えそうなリードを3本オーボエケースに入れて先生宅に向かう。
 最初にリードを見て下さって、持って行った3本ともえらく重いと言われた。 3本のうちのクロッファーのチューブのリードがそこそこいいとかで、ちょっと修正して頂いたら、かるくてすごいいい音のリードに変身した。 そしてグロタンのチューブの2本の内1本を時間をかけて修正して頂いた。
 どもう、先生のアメリカン・ロング・スクレープは、グロタンBMでは幅が広すぎるようでピッチが低くなるとのこと。 アトリエアルファーで手に入るベルトロという舟形を推薦して頂いた。
 それと、先生が仕上げに使っておられる細い棒に布をまいたような工具(右写真)のことを質問したら、なんと(煙草の)パイプ・クリーナーとのことであった。
 それを入れて仕上げることで、リードの断面が神社の屋根のように、△よりも各サイドが凹んだ形になり、リードを強くくわえたとき一直線にふさがってしまわず、 唇をすぼめたときのように中央部だけ息の流れるところが出来てpp(ピアニシモ)が吹きやすくなるとのことである。

 それと、マリゴーを購入して3ヶ月。中古で買ったので新品より安定しているとはいえ、ちょっと買ったときと低い音の吹いた感じが違うのでネジの調整を自分でしてみた。本橋家のホームページのだれにでもできるオーボエ調整法を参考にして行なったが、先生に見てもらうと(12)ネジの閉めすぎで(9)ネジとのバランスが狂っているとか。 それを調整してもらって、あと、それに付随して(13)ネジとかを調整していただいた。(他もいろいろ……)
 キーを調整するときは、最初、上管と下管との連動をさけるためにジョイントをずらしてすると良いとのこと。
 次に、Fキーと上管下管の連動の調整は(6)ネジで行なうとのこと、これでCキー、B♭キーの閉まり具合と開き具合が決まるのでそのバランスに注意するようにとのことであった。
 (9)(10)(12)キーの調整も「だれにでも……」に書かれているより複雑のようである。もっと、構造を観察せねばなるまい。
 尚、先生に見てもらって、Eキーのコルクがゆがんでいて完全に閉まらないようになっているようだ。
 これは、専門家に見てもらわないといけない。関西では、アトリエアルファーがいいとことであった。

 先生に修整していただいたクロッファーのチューブで作ったリードで吹き始める。
 Gがいい音がでているとかで、その音色でG・A・H・Cを吹く練習をする。各音を息と唇を使って音色と音程を揃えて吹く練習をする。

 続いて、エチュードに入る。どうも指が不安なのか走る癖がある。また、ブレスを急ぎすぎると指摘される。 インテンポでブレスする必要はないとのこと。これは、オケと演奏しているときでさえ、音色や雰囲気を重視するとのことであった。
 また、4拍子感覚、3拍子感覚をはっきり出すようにとのことであった。最初は、オーバー目でいいようである。
 続いて、次回のレガートとテヌートの混じった練習曲の予習をした。適当に<、>を入れて感じを出すようにとのことであった。

 最後に、呼吸法をやった。お腹を引いて息を早くし(up)吹いて、お腹を緩めて息を遅くし(down)吹く練習をした。 これは、昔、腹筋を堅くして行う呼吸法や痔になるような無理な呼吸法が推奨されたが、そうではなくもっと楽な(そして適切な筋肉を使う)呼吸法の練習法であるとのこと。 合唱でも大学時代に腹筋をやたら使う指導をされて結局リズムが合わなかったり、たいして役に立たなかったことを思い出す。横隔膜を少ない労力でうまくコントロールする方法を身に付けなければいけないようだ。


【9月24日〜】
 先生に修正してもらったリードでオーボエを鳴らすと、スムーズに音がでる。オーボエを調整してもらったせいもあるようだ。
 練習曲を気持ちよく吹くが(気持ちだけだが……)、やはり難しい。

 今回の練習テーマは、呼吸法で行こうと思う。 特にタンギングで発音するときの息のコントロールが上手くできるようにならないとまともな音がでない。

 9月28日にアトリエアルファーにオーボエを持っていって全体調整を依頼する。どうも自分で調整したところにネジの締めすぎがあったような(^_^;)
 30日に引取りに行った。コルク5個、タンポ6個を調整されたようだ。持ち帰って吹いてみると指がものすごく軽くなったように感じる。 吹奏感も軽くなったように思え、なんとなくリードが合わないような気がして、先生に修正していただいた物をのこしてを再調整した……つもりだが、改悪したかもしれない。
 ベルトロでリード作りを始める。今回からは、オーバーラップをするように糸を巻いてみる。オーバーラップとは、リードの2枚を完全に重ねずにわざと0.5mm程ずらすことで、アメリカン・ロング・スクレープではよく行われる手法のようで音が柔らかくなるようである。但し、先生が試されたところによると、ショートスクレープでは効果がないどころか、かえって悪くなとのことであった。
 尚、オーバーラップするということで、舟形の裏面の耐水ペーパーでの磨き処理はしなかった。
 ベルトロも全体長をグロタンでは72mm、クロッファーでは73mmで巻くのがベストのようであるが、オーバーラップしているせいか気密が良くない。試しにオーバーラップなしで作ってみるがそれでも良くなかった。そして、リードに完成してみると多少改善するがあまり良くはならない。しかし、吹いてみて問題ないような気がする。
 ベルトロでリードを作ると、グロタンよりピッチが高くなるようで、薄くしてもピッチが低くなりすぎることがない。というか、あまり考えずに息の量を多くすると、すぐにピッチが高くなってしまう。
 それにつけても先生のパイプクリーナーを使うと細くてきれいな背骨が出来てものすごくリードが修正しやすい。不思議な工具である。

 唇が少し安定してきたと思えるような時がある。先生のところで再現するか、また、先生がどう言われるか、心配でもあり楽しみでもある。


【10月7日】
 今回のレッスンは2週間しか間を開けなかった。おまけに、リペアに3日間と出張で2日間練習が出来なかった。 しかし、エチュードの曲は、実は先生につく前に自分で譜読みをしていたところで少し覚えていたので、譜読みに関しては楽だった。

 さっそく、リペアに出した報告と、ベルトロでリードをつったので見ていただいた。 練習に使っていた一番軽いリードをちょこちょこと修整してくださると、全音域にスムーズな音程で、軽いながら柔らかい音のリードに変身したのだが、 あまり息が入らなくてしんどかったので、無理を言ってもう少し息のはいるようにしていただいた。(音はだいぶ明るくなったが)

 続いてエチュードを見ていただいた。  テヌートの音の間を長くとって練習していたので、直すのが難しかった。そう、当然テヌートでなければならなかったのだ。 そえから、スラーの最後の音を短くしすぎていた。これもバッハ風にやりすぎていた。 癖になってしまったいたので、先生の前で直すのは、なかなかうまくいかなかった。 今後、注意しなければいけない。
 息がコントロールできていない、又は、自分に合わないリードの癖で、高い音をむりにかんだり息を入れたりするようで、 これも、注意しないとピッチがむちゃくちゃ高くなる。

 次回からは、音大を受験するのでもないのでエチュードばかりでは退屈だろうと、2重奏の曲に取り組むことにしてくださった。 これで、他の人とのタイミングやピッチをあわす練習をするとのことである。 最初、作者の書いていない楽譜をもってこられたが、後でバッハの曲集を出されたので、 是非バッハの方をやらせてくださいとお願いした。 最初は、中学時代からお馴染みのメヌエットからである。(これは、バッハ作ではないという話しもあるが……)
 それから、C、G、B、Fの音階練習とロングトーンを練習に組み入れることになった。  もちろん、エチュウードの続きもである。

 Fの音であるが、左Fをあまり使わずに、フォークF、フォークF+Esを使いこなせるようにした方がいいとのことである。 左Fは、どうも、指の動きがぎこちなくなりすぎるときがあるそうだ。
 もちろん、フォークF、フォークF+Esのときに音程をぴったりに合わすように注意しなければならない。

 今回、音色も音程もだいぶ良くなったとほめて下さった。やっとオーボエの初心者になれたのだろうか?  とうとうオーボエのレッスンの始まりのような気がする!!


【10月8日〜】
 マリゴーを全体調整してもらって、ベルトロで軽いリードを作って先生に修正していただいてから、 なんか、すこしだが、ちゃんと音がでるようになったような気がする。 残響のいい部屋で練習すると、楽器もよく鳴っているように思えるし気分良くふける!!!
 本人の技量もさることながら、その他の条件を整えなければならないオーボエは、やはり奥深い楽器である。

 息であるが、グロタンBMを使っていたときは、息の速くしにくく、大きな圧力が必要であった。 というか、速くするとうまく鳴らなかったのだが、 ベルトロにするとあまり圧力を上げなくても鳴るし、息を早くしてもへんにならない。
 で、速い息を入れていると音程が安定するような気がする。これは、ありがたいことだ。

 これからしばらくは、ちゃんと音が出る状態が常に出来るようにの訓練である。頑張らねば!

 調子のよかったベルトロの舟形で作ったリードであるが、少しへたってきたのか開きが出ず、 練習して興奮してくると? ピッチが高くてそれを押さえるのが難しくなってきた。
 そこで、作りかけのグロタンBMのリードをアリゾナ州立大学(ASU)の オーボエのページにある 寸法に削り直してみた。
 なぜかというと、どうもグロタンBMで71mmで軽く吹けるリードを作ると、どうもピッチが低いし、ペーペーの音になるような気がするので、 70mmでバランスのとってあるこちらの寸法を使ってみたのである。
 すると、試しにちょっと吹くとピッチが低めてあるが、練習中の興奮した状態では、ピッチを高くにも低くにもコントロールしやすいリードになった。
 薄く削っているので軽く吹けるし、音程のコントロールもしやすい。音もペーペーでは無いような気がする(^_^;) 欠点は、息が多くいるようであるが、1時間くらいの練習ならなんとかなる。
 考えてみるに、リードは、薄い方が軽くなるがピッチが下がる。全長は、短くなるとピッチが高くなる。 つまり、この必要としている軽さ=薄さに合う全長があり、それを決めて、開きやスクレープのバランスをとっていくのがよい気がする。  さらに、先端の巾は、狭いほどピッチが高くなる。 だから、少し幅の狭いベルトロの場合のは、グロタンの場合より全長を長くした方がいいように思う。 ベルトロの舟形をあまり多く買ってこなかったので後日に実験を行うことにする。
 ただ、どうも糸巻きがベルトロの方が難しいように思うので、当面グロタンでいいのかもしれない。
 どちらにしても、今のリードの作成目標は、音色でなく音程と吹奏感であるので、 それに関してはグロタンBM+ASUの寸法で問題ないようだ。(だったらいいが……)

 運指……というか、指使いで思ったのだが、楽器を保持する指が決まると、そのフレーズが楽に吹ける。 当然のことのようだが、これを反射的(自動的?)に出来るようにならないと行けないようだ。


【10月21日】
 先ず、リードを見ていただく。前前日に削って調整し、ほぼ完成していたリードを修正して頂いた。 まだ、もっと軽くする作業の前だったので背骨もサイドも多く残っていたためであろうか、先生に修正していただく前はけっこう軽くふけるのだが音が堅い感じであったが、息のはいる軽くて吹きやすすく、それなりのいい音色のリードに調整していただいた。
 仕上げのポイントは、 サイドを削るとダークに、背骨を削るとブライトになるとのこと。また、背骨を削りすぎると音程が悪くなるので注意である。尚、発音は、Tipの先端を薄くすると良くなるそうである。
 糸巻きの時、よく根元が割れることがあるのだが、舟形を水に浸す時間を30分にするのが適当で、長すぎても短すぎてもよくないとのことであった。
 今回修正していただいたリードは、音程がバッチリでなめらかなのはいつも通りであるが、 開きもよく吹奏感が楽である。  これまで先生に修正していただいたリードは、全体を削ってなんとか軽くしていたのであるが、今回のはTipを削って軽くして、 ハートや背骨、サイドは、まだあまり薄くし過ぎていなかったので、音色や吹奏感の修正が容易だったのであろと思われる。

 ASUに出ているリードの寸法(厚さ)をもとに削っりはじめたら、 あまり苦労せずに軽いのが出来るようになったとお話ししていろいろ伺った。
 ASUとリードはTipの影の形が先生の異なるのは気づいていたが、もう一つバックを根元の削り方が、 先生の方が急に多く(薄く)削ってあるそうで、その方が安定するとのことである。
 それと、ハートの部分は、ASUの図面と同じように、徐々に前の方に向かって薄くなるのでなく、 一定の厚みを保っていて、Tipの部分に入ってから急に薄くされているようだ。 これは、今日、修正していただいたリードに近い感じなので、この方が安定するのであろう。 次回のリード作りから、もっと、明確にこの辺をやってみようと思う。
 リードの削り上がりは、普通に上から見た様子と、透かしてみた様子で判断するようだ。 確かに、厚いところの変化は普通に見た感じで、薄いところは透かしてみるとよく分かる。
 アメリカンロングスクレープについて研究した本を見せていただいた。 写真と数字をちらっと見せた頂いただけだが、普通の写真と透かした写真、厚みのデータなどが載っていた。 ロングスクレープといっても、その削り方の多様性は、ほとんど一人ずつ違うといってもいいくらいであった。 そして、先生のは、先生の先生のリードに一番近かった。
 面白かったのは、ショートスクレープでは、表面のなめらかさが音質につながると書かれているのを見たことがあるが、逆に、 わざと荒く削ってるとしか思えないものがいくつもあり目から鱗であった。

 次に、エチュードを見ていただく。
 アーティキレーションが難しい。どうも下手な古楽器ふうのイメージになっている。 前回、ぶつ切れでひどかったので今回、注意していたのだが、やはり変なところがある。
 テヌートのタンギング、スタッカートの吹き方、スラーの最後の音の長さ、スラーとスラーの間のタンギング。 変なところが続出である。
 これからは、ただの音の出し方の演習を越えて、オーボエという楽器を使って音楽を表現する技術の勉強である。 先生が悪い見本として私の吹き方をまねしてくださるのであるが、多少なりともそういうつもりで吹いていたりして勉強不足を感じる。

 それと、音の終り方がまずくなっていた。息の量を減らして唇を締めればいいのであるが、 息の方は弱くしてしまい音が出なくなり、唇は無理に締めていてリードを深く加えすぎるような形になってしまっていた。
 息は、p(ピアノ)を吹くときのように、量を減らすだけでスピードは維持するつもりで吹かないと音が出なくなる。 唇は、下唇に少しリードを押しつける感じにすると、自然に下あごが上がって軽く締められるようになると教わる。
 前のレッスンの時には出来ていたと思うので、自習しているうちにおかしくなったようだ。

 ビブラートについて教えてもらう。ビブラートは1拍に5回がすわりの良い基本だそうである。 以前に教えて頂いた、一拍を1回2回3回4回5回にわけてp-f-p〜する練習を再度進められる。 加えて、p(ピアノ)で吹き初めて、ビブラートを入れながらクレッセントして納める練習方法を教わる。 これを、1音ずつ音を変えて続けてやるとよいそうだ。

 音階練習も、音楽的にするように言われた。ボウ吹きではなく、ちょっとふくらませたりして、曲中に旋律として吹くようにしないと意味がないようだ。

 バッハ(じゃないと最近言われている)のメヌエットを先生と2重奏する。 指を間違えたりリードのくわえ方が悪くなったり、アーティキレーションというかタンギングが変だったりして、何度も直しながら最後まで何とか行った。
 何とか、先生の音と自分の音とが聞こえるようになったが、それでも、自分の音が聞き難い。先生の音とうなるのも気持ち悪いし、うなっているとピッチを下ればいいのか上げればいいのか分からず困った。
 曲を覚えているのにその音がなんの音かわからず、指が思い浮かばないでパニックになるときがある。合唱ではおこらない経験である。何時か、頭の中で鳴っている音と指がつながるのであろうか?

 次回は、エチュードとメヌエットをもっと速いテンポでやること、そしてバッハの曲の好きなのを譜読みしてくることである。楽しみでもあり不安でもある。


【10月22日〜】
 練習時間が限られているので、今回は、エチュードを3曲(といっても2曲は前回見てもらえなかった曲だが)にして、バッハの2曲を頑張ることにする。 実は、「エチュードでは退屈だろう」とバッハをはじめて下さったのだが、 エチュードの解釈をしてそれが吹けるようにするのだけでも楽しかったりする!  せこい音楽性である……が、その解釈がことごとく変なので、先が思いやられる(~_~;)
 技術のないところに音楽解釈=音楽性は生まれないのである。

 バッハの二重奏はポロネーズにした。 子供のピアノの本に載っているのと同じ曲だが調が違う。 ピアノの本は軽く明るい感じなのに、こちらはしっとりと陰気な感じである。 調が変わるとこんなにイメージが変わるのかと思うが……アーティキレーションもオーボエの方は、スタッカートがテヌートになっていたりしてオーボエっぽい(爆)。

 タンギングであるが、これは、オーボエの歌詞なのだとふと思った。 楽器が吹けないところで歌詞読みならぬタンギング読みをするのはいい練習法のように思えてきた。

 上記、ASUの寸法、厚みでリードを削ってみた。ほぼ、数字通りの状態ではいいバランスであるが、 音が堅い感じである。音を柔らかくしようと、それ以上削るとペーペーになる。 修正の削るポイントが分からない。

 最近、すぐに2オクターブホールに水がたまるので、先生ご推薦のJDR オクターブホール水滴防止液を購入して塗った。 すると、今までの苦労がうそのように、水がたまらない!  1回の塗装で、どれだけの期間もつかわからないが、1回の使用に1滴も使わないので、一ビンで一生使えそうだ。


【11月4日】
 最近、リードがそこそこ仕上がってくるとピッチが低く、 先端をカットしていって低い音のピッチを合わすと、高い音の音程のコントロールが難しくなっていた。 そこで、少し低めのピッチで、但し思いっきり息を入れてff(フォルテシモ)で吹くとピッチが合ってくる状態で使っていたが、 それでは強くリードを押さえすぎで、やはり唇に良くないそうである。
 今回、AUSの寸法で作ったつもりのリード(実は、Tipが1mm長かったのだが)を、 先生に修正していただいたら、またもや、ものすごくいい感じになった。
 どうも、先生のタイプのロングスクレープの削り方を勘違いしていたようで、Tipの背骨の部分が▲の影になるのでなく、 ハートがtipに▲で突き出ているようにするのが正しいようだ。で、▲の頂点の上2mmくらいとそのサイドがTipであるようだ。

 ベルトロの舟形は、グロタンより狭いとはいえ、まだ、幅が広いようである。 従って、完成長を69〜70mmになるようにハートとバックの位置を決めてはどうかとのことであった。 全長69mmでも、チューブ長は47mmでいけるそうだ。
 ピッチもであるが、クローもCになるようにするとCの音がいいそうであり、そうすべく努力するようにとのことであった。
 尚、ベルトロには、もう少し狭い舟形があるようで、先生自身も今それを取り寄せ中とおっしゃっていた。

 自分で、シェイビングするときは、巾7mmのがよいようで、 JDRで売っているRobinsonbarロビンソンバールというtipがいいとのことである。 このTipは海外のサイトでは発見することが出来なかったので、米国では、別の名前で売られているのであろうか?
 ハンドルは、先生はBRANNEN(ブラナン)というのを使われているが今は無いそうで、 rdg(Robert D.Gilbert Musical Instruments)ギルバートのSuper Luxeがお薦めであった。 Tipは、そこのNo.1(巾7mm)がいいようだ。
 尚、ティップは、「つの」の出ているタイプの方が、カマボコが固定されてシェイプしやすいそうだ。 シェイプは、片刃の剃刀がいいとのこと。 又、完成した舟形の「つの」の部分でカマボコの削り残ったところは、糸を巻いてから剃刀で簡単に削り落ちるそうだ。

 先生のリードと、あまり演奏家の名前を知らないので覚えられなかったが米国の有名な演奏家の削ったリードを日本の女の子が吹いていたというのを試させていただいたが、 ものすごく軽かった。
 先生がそれらのリードを吹かれると、ちゃんと先生の楽器が鳴っているのに、 自分では、ちゃんとマリゴーを鳴らす(響かせる)ことができなかった。
 特に女の子が使っていた方は、最初、強く噛み、強く吹きすぎたのでリードがひっついて音もでなかった。 そして、唇の力を思いっきり弱くして、息の量を減らしたり、スピードを変えてみるが、駄目であった。
 最近思うのだが、重いリードも軽いリードもどちらも違った意味で難しいということである。

 上管のジョイントコルクがれたので瞬間接着剤で接着したことを報告したら、 瞬間接着剤は楽器にくっつきすぎてあとの修理がきかなくなるとのことであった(^^;)  (最近は、瞬間接着剤を溶かす薬品もあるので、なんとかなるかもしれないとはおっしゃったが……(^。^;)ホッ)
 修理の接着には、合成ゴム系溶剤形接着剤の「ボンド」(昔、工作に使った黄色やつ!)がいいとのことである。

 Hi-Dのピッチが高かったので、Cキーに付いているネジを回したので楽器を見ていただいた。 何と、Gisのキーの連動が悪く閉まりが悪くなっていて調整していただいた。調整に出して、約一ヶ月でもうくるいが出てきている。恐るべしオーボエ! 
 尚、Cキーのネジは、Cのタンポと同時に動くEのキーとのバランスで、 締めすぎるとCのタンポが閉まらなくて下のCが出にくくなるので注意しなければならないとのことであった。

 エチュードの曲を3曲やる。
 音の出だしのタンギングであるが、突拍子もないのは当然いけないが、全く聞こえないのもいけないとのこと。 よく先生の吹かれるのをきいていると、タンギングの音色というのが感じられて、 なんと、オーボエの音色のコクみたいなものがあるのを発見し、その重要性を確認した。
 今回、エチュードでは、フレーズを大きくとるように、 フレーズのなかでちゃんとクレッセント、デクレッセントをするように教わった。 サビの前のカンタービレ?の入れ方もすこし教わった。少しテヌートをオーバー目にやっていいとのことである。

 バッハに入るが、メヌエットで、スラーでつながれた8部音符の後の音を16分音符16分休符にする、 スラーでつながれた後に、スラーでつながれているときは普通に吹く、 それと、スタッカートをタタタタ,タンタン,ターのタンタンという感じで吹くなどのアーティキュレーションをやった。  スラーの処理は、合唱でやるよりは、古楽器的でないようである。
 家で、けっこう、そのつもりでやっていたのだが上手くいけてなくて、あせって、指がむちゃくちゃになってしまった。
 で、先生と2重奏は、なんとか1回しか(~_~;)とちらずに吹けたが、最後に、 3拍子感覚を忘れていたのを指摘された。次回まで、持ち越しである。

 指の全く上手くまわらなかったポロネーズであるが、先生の前では、そこそこ行けた。 ポロネーズのばあい、普通の音符は、少しスタッカート気味の方がよいとのこと、 練習では、両方でやっていたので、なんとか、その場で変更できた。
 2回同じフレーズの繰返しがあるのが、これは、2回目はエコーであるとのこと。 合唱でも、指導を受けていたことであるが、オーボエでは、実現方法が違うので難しい。 楽譜では、一回目のフレーズの終りでデクレッシェントして2回目p(ピアノ)にしているが、 スープリットピアノの方がいいとのことであった。
 次回で、こちらも上がれるようにとのことであった。


【11月5日〜】
 次回のレッスンは、3週間先に決まった。
 今回は、拍子感覚とフレーズ感覚をもちながら、 細かいアーティキュレーションをしっかり出来るように練習する。 リード作りは、ベルトロ+グロタン47mmで、ピッチとクローが合う全体長を見つけることが目標だ。

 先生ご推薦のシェイパーハンドルとティップは、インターネット上の国内では見つからなかったので、 6日に米国のforrestにインターネットショッピングで発注した。 (後でわかったのであるがRDGに直接注文することも可能なようだ)
  H-03 Oboe Shaper Handle 137.00 1 137.00
  H-04-1 Oboe Shaper Tip, RDG #1 110.00 1 110.00
  H-09-XN Oboe Shaper Tip, Rigotti #XN 69.60 1 69.60
 という感じである。先生ご推薦のRDG #1 より根元まで幅広の Rigotti #XNというのも発注した。
 翌日、送料についての選択のメールが来た。
  There is Global Express Mail for $18.50. It is fully insured.
  Also available is Letter Air Mail for $7.00. This is not insured.
 とのことで Global Express Mail を選択した。

 11日に完成長70mmで、3本ほど作ってみるが、ハートを0.45mmくらいにしないとピッチが合わない。 が、どうもこの3本、バックを削りすぎているのでピッチが下がり、ハートを多く削るとピッチが合わなくなるような気がする。 次は、バック(の根元の方)をあまり削らずに作ってみようか?  そして、完成長69mmも試したが、多少、70mmよりピッチは高めであるが、それ程変わらないかもしれない?? 
 糸巻きしたものがなくなったので、シェイパーの到着を待ってから糸巻きするか、 先生の方式をちょっと変形した、前々回の練習で先生に修正していただいて、 ものすごく調子のいいリードと同ように、 バック、ハート共に、根元を厚めに、先の方を薄めにするような傾斜を付けたやり方を試すかである。

 13日、上記、未完だったやつの1本で、ハートの先端側と、バックの先端側のみを薄くしてみた。 すると軽い吹奏感で、ピッチがそこそこ合って、何とか練習に使える物が出来たのでローテーションにいれる。
 各音毎にピッチが上がったり下がったりする時は、 バックからティップの根元にかけて、背骨を中心に左右で平面を出すように削るといいようだ。
 尚、クローが高いときは、▲の根元を深くする。高い音のピッチが高いときは、▲の先端を薄くする。

 16日、シェイパーが到着! 15日にも配達に来ていたらしいが留守でそのまま持ち帰ったようだ。 通関費用200円、税金1,100円を支払って受け取る。 結果、ハンドルとティップ2本が335$(41,000円くらい)と1,300円で購入したことになる。 日本で買うのと同じくらいか? しかし、物によって定価がそうとう違うので一概に比較できない。
 さっそく、ベルトロの舟形を再シェーピングした。 最初の1枚は、刃を逆に入れて裂けてしまったが、以後、順調に5枚シェイプした。 こちらの方が、カマボコからやるより失敗が少なくて楽かもしれない。 カマボコからだと、ティップのつのに合わせて巾を整える作業と、2つに折る作業が更に必要だ。
 19日、rdg #1で再シェイプしたベルトロをグロタン47mmに糸巻きした。今回は、全長74mmくらいで巻いた。 1本は、どうもサイドが開いていて失敗のようだが、4本は上手く行っているような気がする。

 オーボエをかまえる高さであるが、最近、低くかまえすぎていたようだ。
 そのため、タンギングを斜め下からつくことになって、タンギングのいい音がしなくなっていた。 舌がリードにまっすぐあたるよう感覚でタンギングできるようにオーボエをかまえると、 きれいにとまではいかないが(~_~;)タンギングの音がちゃんとするようになった。
 オーボエをかまえる高さは、見た目で決めるのでなく、顔の角度があごの引き方や軟口蓋の上げぐあいによってが変わるので、 舌がリードにあたる感覚で決めるのがよさそうだ。
 この方が、空気がまっすぐ流れるようで、音もいいように感じる。


【11月25日】
先生が、私のチューブに、新しく仕入れられたベルトロの幅の狭いタイプの舟形を使って、リードを作ってくださるおつもりのようであったが、 先日、シェイパーを購入してRDG#1で舟形を再シェープしてリードを作りかけているとお話したところ、 糸巻きに失敗してまだ削っていないのを使って、糸を巻き直してリードを1本作って下さることになった。
 先生がグロタンのチューブにマンドレルに差されたとき、サイズのおかしいものがあった。 そして、当方のマンドレルで不良品と思っていたチューブに差されたら、正常という奇妙なことになった。 どうも、当方のJDRブランドマンドレルと先生のロレーとは、形がだいぶ違うようだ。
 先生に当方のJDRマンドレル グロタン用を見ていただくと先端がそうとう細くなっていて、 チューブの形を保持するというマンドレル本来の役に立たないとのことであった。 JDRに問い合わせて、購入し直さなければならないようだ。 (先生の使われているロレーは、カタログには3種類あり、どれが適切か分からない)
 糸の巻き方であるが、最初の3回を強く巻き、次の2回くらいをゆるくして、コルクの方に戻してから、また強く巻くのがよいようである。 この力加減は音の柔らかさに関係すると何かで読んだことがある。 ところで、私はどうも最初の巻が7回くらいと、つい多くなりすぎるので注意が必要だ。 又、オーバーラップもすこしやりすぎているように思われる。
 糸巻きの後、シェイパー角で削り残っている部分を、中頃から先端に向かって真っ直ぐになるように、 ナイフでサイドをカットされた。
 糸を巻いた後、先端をU字に削りるのは、仕上げ寸法が71mmの場合は、68mmからがいいとのことだ。
先生は、まず、先端のU字を削り直されて、バック+ハートの部分を軽く削られたあと、 先端をカットして、Tipの削って一応クローがなるようにしてから、ハート部分を5mmのこして、バックを削られた。
 これは、先生にいただいたプリントとは少し順番がちがうが、この方が、仕上げ長の変化に対応しやすいとのことである。
 なお、最初にバック+ハートを削るとき、このタイプのリードに必要な舟形の中心の厚さ0.60mmがなく0.58mm程度と薄いときは、 真ん中の背骨の部分の皮を少し(0.3mmくらい?)残して削らないと、ハートの背骨の厚みが十分でないときがあるそうだ。

 カマボコ型ケーンであるが、中心の厚さが0.60mm、カマボコのサイドで0.45mmのものが良いそうだ。 これを、イーゼルに当てて中心の折る部分のあたりをナイフで薄くしてか、折り目を入れて、 折るようにするといいいそうだ。 そして、ティップの角にはまるように折り目の両端をナイフで少し削ってやってから、 シェーパーにつけて、シェープするという手順である。
 それと、ティップは、RDG#1で問題ないようであるが、 やっぱり、ロビンソンバールが良いようだ(~_~;)  それと、同時に買ったリゴティーのXNであるが、ピッチが少し低くなるとかで、 わざとそういうリードを作りたいときに有効だとか!  オケでハーモニー的にそういうものが必要なときがあるようだ。 つまり、そのピッチの低いリードを少し浮かせたオーボエにさして演奏していて、 低いピッチが必要なところが来たら奥まで差し込んでピッチを下げて調整されるとか! ふむ、奥深い。

 最初に、メヌエットから見ていただいた。  ざっと見ていただいて、先生の新しく削っていただいたリードの発音の感じが今までと違うので少々戸惑いながらで、 途中うまく音が出なくなったりしたが、なんとか吹けて、一応(~_~;)合格をもらった。
 次に、ポロネーズであるが、跳躍の難しいところの練習方法: 跳躍の間の音を入れて少しずつ音を減らして、最終的に跳躍ができるようにするやりかたを教えていただいた。
 又、指がうまくまわらないところの練習法として、左手の親指とか人差し指の動きと、 他の指の動きとわけて段階的に動かすようにして、中のD→下のD→下のAというに練習して、 中のDから下のAへスムーズに動くようにするなどを教わった。
 それと、GからCに向けて、音程が上がっていくとピッチが低く(時には高く)なったりするので、 唇の両横を締めて音程を安定させる練習をした。
 ポロネーズは、次回で終わるようにとのこと。そして、新しい曲を譜読みするようにとのことであった。

 時間がなく、エチュードは1曲しか見てもらえなかった。 これも、音の移り変わりで、いらぬ音が鳴ってしまうのを直すための指の動きの練習を教わった。
 吹いていて、よけいな音が入るようなら、その時の指の動きを観察し分解して、確実に動くように練習する。 わざと、各指に動かすタイミングをずらして、指の動きを自覚して、再度、すべてそろえて動かすような練習方法を見つけて実行するとよい。 特に、左手の親指と人差指の動きは、注意が必要である。

 帰りがけに、唇の形の話が出て、下唇を鳥のくちばしのように=口笛を口をつきだして吹くときのように= 下唇を親指と人差し指でつかんで少し前にひっぱたときのような=前にとんがらせた状態で、 リードをおいて巻き込むといいという話しになった。
 つまり、唇をすぼめて肉をたっぷり集めて口の両端から少し内側の筋肉で締めるようにしてやるとよいようだ。
 先生に見てもらいながら吹いてみると、倍音が出て良く吹けていい音がする。
 不思議なことに、いい音が出ているときは、音程が安定していて、唇で調整しなくとも各音域で音程が安定するし、音色も均一である。  このような状態は、練習の時も、たまにではあるが経験したことがあるが、音色は、これほど良くなかった。
 面白いのは、唇の肉の量とまわりの筋肉の力の入れようによって音色が変化することだ!
 今日、先生が私のマリゴを吹いてくださったとき、リードによるのか、楽器のエージングができてきたのかわからないが、 購入当時と違って音の響きにコクのようなものが感じられた。 で、自分でそうこうしながら吹いていたとき、一度、一瞬だけ、先生のような音がした!!  楽器の可能性が見えただけでもうれしいのに、自分でいい音が出せる可能性がほんの少しでも見えて、たいへん幸せである。
 で、……こういう音が、常にでるように練習していかなければならないとのことであった。やはり前途多難である。

 それにしても、今回のリードは、重く感じる。 原因は、どうも息の圧力は強いのだが、それが息のスピードに結びつけることが出来ないためのようだ。 息のスピードを上げるには、唇の形が重要でありそうだ。


【11月26日〜】
 次回は、当方の都合で4週間先になった。 長いようだが、日々課題をこなして行くには、短い期間ともいえる。 先生に見ていただかない間に、変な癖がつかなければいいのだが。

 バッハの二重奏は、迷った末にメヌエットにした。 いろんな楽器で、良く聴く曲であるので……元はなんだったんだろう?。
 最初の跳躍が難しく挑戦であるが、あとはあまり苦労せずに吹けそうだなので、 適度な難易度だと思う。

 27日、どうも上手くリードを鳴らせない。 いつものことだが、やはり興奮状態であったのか、先生のところでは削っていただいたリードで苦労しながらでも吹けたのに、家では重くて(練習曲が)吹けない。
 どうも、リードが細くなると圧力より息のスピードが必要なようだ。唇の形にくわえて、口の中の形や息のため方、呼吸法まで、さらに研究しなければならないようだ。
 しかし、この細い(の巾の狭い)リードにして、吹くのはたいへんなのでが、 ちゃんとスピードのある息で吹いたときに楽器が良くなるのが嬉しい。 グロタンBMやベルトロNo.18の巾では、これほど響かなかった。

 28日、JDRへの問い合わせのメールの返事が来た。 マンドレルに関しては、年々グロタンのチューブの先が細く丸くなってきて、 それに合わせて「マンドレル JDR グロタン用」を作ったが、 突然、20年前の寸法に戻って対応が追いついていなかったそうである。
 現在のグロタンに合うマンドレルは、「ロレーMタイプ」だとのことだ。
 また、ロビンソンバールは、完売で入荷の見込みがないとか(~_~;)  アメリカのHPでも見つからなかったので、製造されていないのかもしれない。 ひょっとすると、よく使われているように思われるBrannenのType Xがこれに近いのだろうか?
 ところで、所用のついでにJEUGIA(十字屋)によったところ、 そこにあったマンドレルがグロタンに対して、コルク側は少しゆめだが先は合っている感じなので、 3500円と安かったので買ってきた。Rondinoというメーカーである。

 12月6日、2オクターブキーについている、1オクターブキーとのジョイントの接点の革?が取れて無くなっている(~_~;)  まえから動いていたので、ちゃんと接着しておけば良かった。 修理に出すのも面倒なので、自分で修理する。ワインのコルクの表面のきれいなところを薄くそいで、形を作って、ボンドで貼り付けた。 少し分厚かったようだが、影響はないようだ(~_~;)。

 12日、下唇の筋力が少し付いてきたように思うが、上唇はまだまだだ。 この筋肉がちゃんと出来るまで、まともな演奏は望めないように思う。 唇が安定しないと、姿勢もタンギングもすべて安定しない。 ひたすら、練習するしかない。
 指の方も、それをコントロールする頭の方も、訓練あるのみ。どこまで、伸びてくれるやら(~_~;)

 18日、久しぶりに糸巻きをした。
 ★まきんこがゆく★の掲示板でのはちさんと、グロタンさんとの話しのなかで、 ケーンを水につけると最初は柔らかくなるがだんだん張りが出てかたくなるのは、グロタンさんの推論によると
  >短時間ではマトリックスゲルが水分子により潤い、柔らかくなるが、長時間では
  >細胞内に水分が浸透し、細胞内はオルガネラが含まれていたることから考え多種
  >多様な溶質分子が水分子の運動を阻害し、浸透圧を生じさる。浸透圧の影響で細
  >胞は膨張し固くなる。水温との関係は水分子の運動性と関係し、温水では水分子
  >の運動が多くなるためより短時間で柔らかくなる
でした。
 で、単純に、細胞が浸透圧で水を吸って堅くなる前に、細胞壁を柔らかくする方法?  つまり、よくいわれている、蒸気またはお湯で短時間に柔らかくしてみることにした。
 怖々だったので、舟形を40度のお湯に25分つけていきなり糸巻きしてみると、 以前より柔らかくて無理なく舟形がチューブにそって丸まり、順調に糸巻きが出来た。
 ま、まだ、何とも言えないが、この方法でしばらくいってみようと思う。
 練習の方であるが、最近、手抜きして座って練習していたので、昨夜、立って吹くと、 立つ姿勢での腹式呼吸の感覚を忘れていた(~_~;)
 16日の第九の演奏会でもちょっと声だしに苦労したし……たまには、立って練習しないと駄目だ。
 次のレッスンまでに感覚が戻ればいいが……しかし、忙しくて、練習できない日が何日か続くのが辛い。


【12月24日】
 久々のレッスンである。先ず、リードを修正していただいた。今度のは、軽い感じに修正していただけたので、吹きやすい。
 どうも、私の作っているのはハートからティップへの傾斜がまだ急なようである。 というか重いから▲部分の先の方を薄くしていたので結果的にそうなってしまったいたのだ。 ▲の根元からなだらかに薄くなるようにしなければならないようなので、そのためには、もっとハートやバックを薄くすることになるのだろうか?

 エチュードから始める。
 最初の曲で、A→C、C→Aの指が上手くまわらない。左中指がもたついて、右人差指と上手くあわない。 いつものように、付点を付けてのレッスンをして頂くが、どうも上手く行かない。 実は、指が早く動くようにとキーからあまり離さないようにしていたのだが、 発想の転換というか、指が速く力強く動くように大きく動かすように指示してくださって、 上手く行くようになった。
 時と場合によるだろうが、指の筋力が付くまでは大きく動かして力強く速く指を動かす練習をした方がいいのかもしれない。

 2曲目のテンポの速い曲で、休符の吹き方を教わった
 曲間の休符であるが、ブレスをするときは当然として、 そうでない時にも口を少し開けて唇をゆるめて休ませ、次のフレーズにタンギングして入るようにとのことだ。
 そして、指は、休みの間に、というか最後の音が吹き終わった段階で次の音を押さえておくいて、 ブレス(というか口を開ける)ようにするといいとのことであった。  実際、その方が、休みが「ある」という感じが出るし、唇の休憩にもなる。 もちろん、口を開けて素早くアンブシュアーを作る練習は必要である。

 次回やる練習曲を教えていただいていたのだが、1小節半くらいの短いレガートのフレーズを先生が吹かれるとオーボエの音に聞こえるのだが、 自分が吹くとただ鳴っているだけに聞こえるのである。
 思い切って、なぜ先生はオーボエの音に聞こえて、自分のは聞こえないのか?  何か、一音いちおんコントロールしてられるのかと伺ったところ、 ただ指を動かしているだけだと言われて(~_~;)、練習の方法を教えて下さった。
 レガートのフレーズの最初の音を鳴らして最後の音の手前まで同じ音で吹いて、 最後の音で納めるという感じで、音楽的なクレッセント、デクレッセント(dimかもしれない)が付けられるようにしてから、 その音量の感じのままで、ただフレーズの音階の指を動かすようにと言われて試してみた。  指はぎこちないし音程のコントロールも難しいのだが、なんと、 今まで自分で吹いていたのとは違った感じになってびっくりであった。
 エチュードを吹くのでさえ、自分がコントロールしなければならない技術の多さに圧倒されるが、 それも面白みである。あの美しいオーボエの音のかけらでも自分が出せたときは、なんともうれしい。

 ポロネーズでは8分音符でF#からAに上がるところの、 アップ状態での息の速度のコントロール=拍の強弱をつけるやり方を練習した。
 以前にやった、口のモグモグ練習。お腹をアップの状態での(音を鳴らし続けての)口の開け閉めの練習、 お腹のダウン状態での開け閉めの練習をちゃんとやって、 いつでも口が自由に動く=音程、音量に適切なリードへの唇の圧力を調整できる技術を使いこなせるようにとのことである。  最後に何回か先生と2重奏をしたが、息は苦しくなるは、ピッチはうわずるは、 指は間違ったり押さえ損ねたりするはで散々だったが、一応、OKをもらった(~_~;)

 次にメヌエットの譜読みをしてきたことをお話ししたところ、 最初のフレーズをスタッカートで吹くようにとのことで、スタッカートの練習方法を教わった。
 ♪=96くらいで、1泊1回2回3回4回とタンギングを入れる練習と、 4回の時に1回ずつ抜かしてスタッカートにする練習である。 96で出来るようになったら、だんだん速度を上げるようにとのことであった。
 リードに舌のあたる位置は、先より少し下のあたりとのこと。 リードなしでやると上の前歯というよりは、上の前歯の根元あたりがいいようだ。

 以前にやった方のメヌエットと他の曲を混ぜ合わせた? SCHERZETTOの オーボエ譜ピアノ伴奏付きの楽譜をいただいた。
 少し、だいぶ編曲してあって、もう一つの曲の方はトリルやなんやかんやで、オーボエっぽくって、カンタービレっぽくって、何とも楽しみである。
 トリルの入れ方、C/Dのトリルキーの使用や、付点四分では1拍をトリルしてあとはそのままとかを教わった。
 合唱では、トリルなどは、いわれるままに(手本のままに)入れていたので、ちゃんとした入れ方を学ばなければならない。

 帰りがけに、ベルトロの0.60mmのカマボコで作ったリードを吹かせていただいたのだが、 軽くて吹きやすく、いい音色が下から上までなめらかにつながっていて、音程が安定していて、 なんか、自分が上手くなったような気さえする素晴らしいリードであった。
 ベルトロのカマボコの参考に吹かせてくだされたのであるが、 それよりも、なによりもリードの完成度の高さに驚いてた。 自分のマリゴーが音程が悪い楽器だと思い始めていたときに、 素晴らしいリードでならしてみて、まだまだ、楽器のせいにするのは早すぎると感じた。  それに、どちらにしても先生は、どんな状況でも音程をコントロールするようにモグモグなどの訓練を絶えず指示してくださっているのだし、 合奏では全体の状況で、ピッチがどのように変わるかわからないので、いつでも対応できる技術を身につけるということなのだろう。

 それと、ロビンソンバールのティップは、いまのところ簡単に手に入らないと報告した。 ま、ティップはRDG#1で充分とのことであった。


【12月25日〜】
 また、苦しみの譜読みである。なかなか目と手が追いつかなくてたいへんだ。
 今回、先生に削っていただいたリードは、家で吹くとものすごく軽くて薄い感じでコントロールが難しい。 難しいが、いろいろなリードを使いこなせなければならない。
 タンギングの練習であるが、四分音符96で4回つくのが難しい、というか出来ない。 舌の筋力トレーニングまでしなければならないようだ(~_~;)

 やはりトリルの入れ方が分からなくて、参考書を買ってきたが……ママに聞いた方が良かったようだ(^_^;)。 もう、娘達もやっているとか(^_^;)。ハハッ。

 年末の忙しさと、正月休みのスキー、その後、中途半端に風邪を引いて絶不調の日々であった。
 とうとう、1月22日に発熱してダウン。1日会社を休み休養する。 これが、かえって良かったようで、体中にたまっていた疲れがだいぶましになった。


2002年1月
に続く。


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